こんにちは、nasupiです。
今回のスペイン・カタルーニャを巡る旅で、ガウディ建築が美しいバルセロナ県、ワイナリーを満喫したタラゴナ県に続き訪れたのは、豊かな大自然が美しいリェイダ県。
リェイダ県北部、フランスとの国境に位置するピレネー山脈には、カタルーニャ州唯一の国立公園【アイグエストルテス国立公園】があります。
今回私たちは、このアイグエストルテス国立公園へハイキングをしに行きました。
「スペインのヨセミテ」とも呼ばれるほどの壮大な山々、ちょっと大変なハイキングでしたが、雄大な自然に超感動!
その魅力を、私の経験とともにお伝えいたします♪
Contents
アイグエストルテス国立公園とは
フランス・スペイン・アンドラ公国の3国にまたがるピレネー山脈に面した、カタルーニャ州唯一の国立公園。
正式名称は「アイグエストルテス・イ・アスターニ・デ・サン・マウリシ国立公園(Aigüestortes i Estany de Sant Maurici)」。
アイグエストルテス国立公園の総面積は400㎢で、その広大な敷地内には3000m級の山々や200を超える湖が点在しています。
ピレネー山脈の、岩肌をむき出しにした山々が連なっている様子がアメリカのヨセミテ国立公園に似ていることから、「スペインのヨセミテ」とも呼ばれているそうな。
キャンプビレッジ「エスポット村」
私たちは今回、アイグエストルテス国立公園の東側に位置するハイキング登山口に近いキャンプビレッジ「エスポット村」に滞在しました。
アイグエストルテス国立公園のハイキングコースはたくさんありますが、東側からのアクセスの多くがこのエスポット村を起点として四方八方に分かれています。
私たちも滞在1日目、2日目と2回、違うコースでハイキングをしましたが、どちらも同じこのハイキング登山口を利用しました。
【1日目】サン・マウリシ湖ハイキング
駐車場のある登山口からサン・マウリシ湖までは片道約1時間で行けるとのことで、エスポットにやってきたその日に軽いハイキングがてら行ってみました。
登山を始めてすぐに、可愛らしい野生のシカちゃんに遭遇。
ハイキングコース初めの方の登山道は、尾瀬のように歩道がしっかりと整備されているのでとっても歩きやすいです。尾瀬行ったことないけど。
その後には牛さんと出会ったり、
森の木々の中を歩いて森林浴を楽しんだり、
壮大な山々にただただ感動したり。
そんなこんなで、目的地であるサン・マウリシ湖に到着!
美しい湖を眺めながら、しばし休憩。
案外スルッとサン・マウリシ湖に到着したので、さらにその先ループ状になっているハイキングコースへと進むことに。
これが大正解!サン・マウリシ湖から登りが続くので少し大変ですが、上から眺めるサン・マウリシ湖とその周囲の絶景は圧巻!!
雪解け水により水かさの増した滝は凄まじい轟音を立てて流れ、迫力満点でした。
ここをどうやって渡ろうかな、と考えているであろう彼。
結局、この後ジャンプに失敗しドボンしていましたが。
このハイキングコースはぐるっと1周で約2時間でしたので、この日はトータルでおよそ4時間のハイキングになりました。
【2日目】ネグレ湖〜過酷なハイキング
この日は6時間程度のハイキングをしようと決め、サンドイッチやフルーツなどの食料、大量の飲料水をリュックに詰めいざ出発!
1日目と同じ登山口まで車で行き、エスポットの南西にあるネグレ湖を目指します。
まずは国立公園の外側の山道をひたすら進みます。まだまだ余裕の、自然を満喫しながらの爽快ハイキング。
トンネルをくぐったりアップダウンの道を進む途中で、国立公園に突入したよ〜のサインを発見。
その後もアップダウンを幾度となく繰り返し、
ジープがスイスイ〜っと通り過ぎるのを横目で羨ましく眺めながらも(笑)、ようやくネグレ湖到着!
黒い湖だよ〜と聞いていたのですが…キレイなブルーの湖。
あまり黒くないね、でもキレイだね。と感想を述べながらしばし小休憩。
当初の予定ではここで引き返す予定でしたが、まだまだ体力が有り余っており、この調子ならこの先も行けるんじゃないか?ということで先へ進んでみることに。
しばらく激しいのぼりが続き、周囲は壮大な自然。標高が高くなるので凍った湖の景色も楽しめます。
こんなに美しい景色を見ることができて、先に進んでみてよかったね!とこの時は喜んでいたのですが。。。
だんだんと残雪が多くなって、足場が悪くなってきます。
雪山登山をするつもりでは全くなかったためそれ相応の装備を身につけておらず、雪に足を取られたり、雪の下に隠れていた岩肌で怪我をしたり…。
滑ったり転んだりしながら先へ進むも、目印のポールが雪に埋もれて道しるべもない。
本気で遭難するかと思いました。
一番大変だったところは、写真すら残っていません。笑
誰かの残した足跡だけを頼りに、本当にこちらであっているのか全く手がかりなく不安になりながらもひたすら歩き続けること数時間。
このまま迷って遭難して、食料もエネルギーも尽きて、日が暮れたら冗談でなく死ぬ。そう思いました。
結婚を控えた私たち、「この旅行、プレハネムーンだね☆」なんて言っていたのに、死の危険性を孕んだプレハネムーンになるとは。
幸い6月のスペイン、太陽は夜8〜9時ごろまで出ており周囲は常に明るかったこと、そして雪は冷たいけれど気温は高かったことが救いとなりました。
さまよいつつも歩みを進める途中で目印のポールを再び見つけた時には、うっかり涙が出そうになりましたよ〜。
そんなこんなで無事下山することができ、1日目に訪れたサン・マウリシ湖に戻ってきてからはホッと一安心。
結局、全部でおよそ9時間の壮絶なハイキングとなりました。
大変だったけれどやりきった達成感と、進まなければ見られなかった景色のことを思うと、大切な経験となったハイキングでした。
この日の夜、滞在場所に戻ってから飲んだスカラ・デイのワイン。
五臓六腑に染み渡る、忘れがたきお味でございました。
アイグエストルテス国立公園 詳細情報
正式名称:Parc Nacional d’Aigüestortes i Estany de Sant Maurici
電話番号:+34 973 69 61 89
HP:http://parcsnaturals.gencat.cat/en/
GoogleMaps:
おわりに
6月のピレネー山脈は標高が高いところにはまだまだ残雪が残っていたので、もう少し暖かくなって雪解けが済んでいたらもっと楽にハイキングできたのかも。
今回はうっかり(?)ハードなハイキングとなりましたが、しっかりと準備していけば初心者でも十分楽しめるハイキングだと思います。
大変な思いはしたものの、カタルーニャの壮大な自然を直に感じられるアイグエストルテス国立公園のハイキングはとても素敵な経験となりました。
皆様もカタルーニャを訪れたらぜひこのアイグエストルテス国立公園で大自然を体感してみてくださいね。
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