こんにちは、nasupiです。
スペイン・バルセロナで観光に外せないのが、サグラダ・ファミリアを建築した天才建築家アントニ・ガウディの作品たち。
ガウディが活躍した19世紀末〜20世紀初頭は、バルセロナを中心として【モデルニスモ】という芸術運動が起こり、ガウディを始め多くの建築家が次々と活躍した時代でもありました。
バルセロナ市内で是非とも訪れていただきたいガウディ建築をはじめ、その他の巨匠が手がけたモデルニスモ建築をご紹介いたします。
Contents
アントニ・ガウディとは
バルセロナで活躍した天才建築家。
1852年、カタルーニャ南部のレウス郊外生まれ。バルセロナで建築を学び、1878年のパリ万博で脚光を浴びました。
1883年には、サグラダ・ファミリアの2代目建築家として大抜擢され、独創性にあふれた建築はモデルニスモ建築の最高峰とも呼ばれています。
実業家であるエウセビオ・グエル氏の出資により、サグラダ・ファミリアのほか多くの建築を手がけますが、1926年に路面電車に轢かれ死去。
現在もバルセロナの街では、その残された素晴らしいガウディ作品群を見ることができます。
バルセロナ市内のガウディ建築
サグラダ・ファミリア
言わずと知れた、バルセロナの世界遺産にしてガウディ最高傑作と名高いバシリカ教会「サグラダ・ファミリア」。
森に見立てて設計したという聖堂内は、差し込む光も全て計算された緻密な建築で、訪れるものを魅了します。
バルセロナ市内で圧倒的存在感を誇る巨大建築は今なお建設が進められており、完成は2026年予定。
☆参考リンク→バルセロナの世界遺産【サグラダ・ファミリア】天才建築家ガウディの最高傑作
カサ・ミラ
1906年〜1910年に建設された住居。
地中海やカタルーニャの山々といった自然をイメージして作られたこの建築は、うねりのあるデザインが特徴的。
屋上部分には白いタイルを使用して雪が降り積もった山々を表現し、バルコニー部分は植物をかたどったデザインの柵が取り付けられています。
見学できるフロアのほか、現在も住居として使われているフロアがあります。
カサ・バトリョ
もともとあったバトリョ邸の建物をリフォームし、今のような斬新な建築となりました。
海底洞窟をイメージしたという建物内部は、それを感じさせる演出を多数見ることができます。
住居として優れた機能性を併せ持つところも、カサ・バトリョのみどころ。
☆参考リンク→バルセロナの世界遺産【カサ・バトリョ】曲線美のガウディ建築は見どころ満載
カサ・ビセンス
ガウディが1人前の建築家となって初めて手がけた建築物が、このカサ・ビセンスです。
ガウディ建築は曲線を多用することで有名ですが、このカサ・ビセンスではイスラム文化に影響を受けたムデハル様式の要素も取り入れ、直線を多く用いたことがガウディ作品の中でも特徴的であると言えます。
グエル公園
ガウディのパトロンであったグエル氏の依頼によって、当初は60戸の庭園住宅街として建設されました。
しかし奇抜な発想は当時の人々に理解されず、交通の便の悪さも相まって60戸販売した建物はわずか2戸しか買い手がつかず(ガウディ自身とグエル氏の2戸)計画は失敗。
グエル氏の亡き後は公園として一般に解放されました。
破砕タイルをちりばめた装飾が特徴的。
グラシア通りの街灯
バルセロナの大通り、ゴシック地区のグラシア通りに点在するこちらの街灯も、ガウディがデザインを手がけたもの。
カサ・ミラのバルコニー同様、植物をかたどったデザインで、当時はガス灯として使われていました。
ガウディの影響を受けた建築家の作品
カサ・コマラ
ぱっと見はまさにガウディ建築のようですが、実はサルバドール・バレリ・イ・ププルという建築家が手がけたもの。
サルバドール・バレリ・イ・ププルはガウディを大変尊敬しており、作品にもその影響が色濃く出ています。
カサ・コマラは私邸として現在も使われているので、残念ながら中に入ることはできません。
ガウディの家博物館
この建物は当初ガウディの設計パートナーだったフランセスク・ベレンゲーの設計により、庭園住宅のモデルハウスとして建設されたもの。
グエル公園内に建つピンクの外観が可愛らしい家。晩年ガウディはこちらで暮らします。
天才建築家ガウディは意外にも、自分が建築した建物には住んでいなかったのですね。
その他バルセロナ市内のモデルニスモ建築
カタルーニャ音楽堂
バルセロナ出身の建築家ルイス・ドメネク・イ・モンタネールによって手がけられた、世界遺産にも登録されているコンサートホール。
現在もカタルーニャ音楽堂では連日のようにコンサートが開かれており、豪華絢爛な装飾はステージを華やかに演出しています。
☆参考リンク→バルセロナの芸術劇場【カタルーニャ音楽堂】にてフラメンコを楽しむ夜
カサ・アマトリェー
建築家ジョゼップ・プッチ・イ・カダファルクが手がけた、カサ・バトリョに隣接する三角屋根が印象的な建築。
カサ・バトリョが曲線的なデザインなのに対し、カサ・アマトリェーは直線的なデザインということもあり、その対比が非常に目を引きます。
ガイドツアーに参加することで、内部を見学することができます。
おわりに
バルセロナの建築といえば、サグラダ・ファミリアを手がけたアントニ・ガウディがあまりにも有名です。
しかしその他にも素晴らしいモデルニスモ建築を手がけた巨匠がその時代にはたくさんいて、今なおバルセロナの街には美しい建築が残されています。
こんなにユニークで斬新な建物が雨後の筍のように次々と出来る時代ってどんな感じだったんだろう…。そんな偉大な作品がぎゅっと凝縮された素敵な街、バルセロナ。
バルセロナを訪れた際にはぜひ素晴らしい建築を楽しみながら、モデルニスモの時代に思いを馳せてみてくださいませ。
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